LESSON
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加熱と焼成

素材のうま味の引き出し方として乾燥と発酵を見てきましたが、うま味のコントロールとして凝縮させることだけが方法ではなく、軽やかにまろやかに感じさせたい時など目的に応じてそのうま味のあり方を変化させていくこともバリエーションに富んだ素材の味を楽しむことが出来ます。玉葱ひとつとっても素材そのものの味わいは多岐にわたります。生のままの食味と水にさらした時、切り方でも味は変化します。また加熱においても茹でる・蒸す・煮る・焼くと様々です。ここでは実際にそれぞれの素材を生食したり焼いたり茹でたりしながら味の変化を感じ、またそれらを液体にうま味や香りを移してみてその変化を見て行きましょう。

生の玉ねぎの中には辛味のもとになる硫黄化合物と甘味成分の糖類の両方が含まれていて可食部の含有量でいえばイチゴと同じくらいある。生の状態で切った時に組織が壊れ硫黄化合物が辛味成分になるため辛味を感じる。揮発性の硫黄化合物は加熱によって失われるが、揮発分解しにくい糖類が残り甘みが出る。

 

加熱による褐色変化には2種類あり、ひとつは糖類自体が変化するカラメル。砂糖は温度で状態変化し165℃を超えるとカラメル化という褐色変化が起きる。特有の香気成分はこの現象によるものである。もうひとつは加熱により糖とアミノ酸によって褐色変化しメラノイジンという物質が出来るメイラード反応です。

これにより素材によって褐色の香ばしい様々な風味が生まれます。メイラード反応という呼称は、20世紀にフランスの科学者ルイ・カミーユ・マヤールがこの反応の詳細な研究を行ったことから名付けられた。

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