LESSON
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うま味とは

うま味とは「甘味」「塩味」「苦味」「酸味」と同様、味の要素である「基本味」のひとつであり、アミノ酸に代表されるうま味成分から感じ取れる味覚の種類です。

日本料理において味覚の種類はかつて「味の四面体」と呼ばれ「甘味」「塩味」「苦味」「酸味」の四種類でしたが、1908年に化学者である池田菊苗によって発見されたうま味成分のひとつグルタミン酸の存在が明らかになり味覚の一つとして加わり基本味の五味となった。因みに昆布からグルタミン酸の抽出に成功した池田から業務経営を任された鈴木三郎助がそれを「味の素」と名付け後に商品化された味の素として広く浸透する。

 

その後池田の弟子である小玉新太郎が鰹節のうま味成分としてイノシン酸を、1960年には国中明が干し椎茸のうま味成分であるグアニル酸を発見した。このように日本人によって発見されたうま味の歴史はまだ100年ほどで近代に生まれた味の概念のひとつであります。

 

うま味成分は先述したようにグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などが挙げられ、グルタミン酸はたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸の中の一つで、イノシン酸、グアニル酸は核酸に分類されます。これらのうま味成分はさまざまな食品に含まれており、グルタミン酸は昆布や野菜などに、イノシン酸は魚や肉類に、グアニル酸は干しきのこ類に多く含まれています。また、干し椎茸のうま味成分グアニル酸を発見した国中明は、うま味成分は単独で使うよりも、アミノ酸であるグルタミン酸と、核酸系うま味物質であるイノシン酸やグアニル酸を組み合わせることで、うま味が飛躍的に強くなる相乗効果も発見しました。

 

科学的には近代に発見された概念ではあるものの、日本料理や西洋料理における出汁もアミノ酸系と核酸系のうま味をかけ合わせることで生まれる相乗効果をうまく利用し世界各地で経験的に料理に活かされてきた歴史があります。

 

❇︎うま味成分はグルタミン酸を中心としたアミノ酸系、イノシン酸、グアニル酸を中心としたヌクレオチドと呼ばれるリン酸を含んだ物質核酸系、そして酢酸、クエン酸、乳酸、コハク酸などの窒素を含まない炭素化合物である有機酸系に分けられます。